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移住者インタビュー

好きを追い求めてたどり着いたまち 大山町 

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 今回お話を聞かせていただいた方は、農業やYouTubeといった様々なフィールドで輝く本間晋さん(現在33歳)。パートナーと一緒に千葉県から鳥取県に移住してきて1年半。2人が選んだまちは、山と海の方の恵みをたっぷりと感じることができる鳥取県の西部に位置する大山町である。

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子犬の頃の愛犬 山陰柴犬の房ちゃんと(本間さん提供)

 23歳の時に何も決めず東京にでてきてから約9年。サッカーコーチをしたり、テレビ局に勤めたり、とにかくやりたいことをやりきったという本間さん。その結果、どれも最初は楽しくてもしばらくして飽きがきてしまったと話す。これは仕事だけではなく都会の暮らしも一緒だったという。
 都会に生きづらさを感じていたこともあり、地方移住をしようという決断に至った。それから日本各地を調べ、時には現地に訪れるなど移住に向けて様々な準備を進めていた。
 そんな本間さんと大山町の最初の出会いは、なんと焼き鳥屋さんででてきた“大山鶏”。その後、情報収集のため地方の移住サイトを見ていた時に、たまたま大山町が目に留まった。
 パートナーと共に大山町を訪れた際には、食事のおいしさをはじめとしたたくさんの魅力を体感し、すぐにここに移住しようと決めたと話す。

まさに大山にひとめぼれ。偶然とも奇跡ともいえる素敵な出会い。

 集落と離れた移住者が多く住む地区での暮らしから始まった大山町での暮らし。自分の知らない土地で梨農家をやっていくと決めた本間さん。その道に欠かせなかったのは師匠の存在であった。その師匠は、梨農家としての師匠なのはもちろん、本間さんに家を紹介してくれたり、集落に属するきっかけをくれたりもしたという。本間さんにとってこの師匠は「暮らしの師匠」とも言えそうだ。

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日々、梨と向き合う(本間さん提供)

そして現在、テレビでも紹介された山陰柴犬“房ちゃん”と猫2匹、そしてパートナーと共に集落に属しながら生活を営んでいる。

好きを追求する生き方

 そんな本間さんの生き方はまさに「好きを追求する生き方」。
 そんな生き方をしたいからこそ、お金を稼ぐことが目的である本業は、自分に合っている梨農家を選び、副業で自分が好きなことができるYouTuberを選んだと話す。本間さんのYouTubeチャンネル「鳥取のほんまさん」の動画を見てみると、その画面にはそのまま切り取られた本間さんの日常が映し出されている。

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スポーツカメラマンの経験も活かす(本間さん提供)

これは、YouTubeに動画投稿する目的がお金を稼ぐことではないからこそできることなのでは...
 これまでありとあらゆる好きを仕事にしてきた本間さんが選んだ暮らし方は、「お金を稼ぎたい」という思いも、「好きなことをしたい」という思いも大事にするという暮らし方。
 都会では実現しきれなかった好きを追い求める生き方。それがなぜ大山で実現しているのか?

 ーその答えは「暮らしと仕事の距離感」にあると話す。

暮らしと仕事が混ざりあう

 本間さんが都会で生活していた頃は、会社に所属すると仕事と休みの時間がきっちり決まっている生活だった。だから、仕事の時間と決まっている間は仕事をしなければならないし、出かけられる日は基本的に土日に縛られる。
 このような働き方だと、仕事と暮らしが混ざりあうことは到底なさそうだ。

 ―仕事をするときとしていないときの切り替えが得意であれば楽しめそう。

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冬の大山に登る(本間さん提供)

現在の本間さんの生活は、梨農家とYouTuber、どちらも好きな時に働いて、そして好きなときに休むことができるというスタイル。仕事と暮らしが一体化してるとも言えそうだ。
 確かに本間さんの都会での生活と今の生活を比べたら、仕事と暮らしの距離がとても近い。
 この暮らしを実現できるのは、ずっと仕事ができるタイプの人な気がする。言い換えると常に自分に責任がある状態に耐えれる人、もしくは自分自身にストレスをかけることが苦ではない人。
 本間さんが誰にも真似できないような生き方を実現できているのは、本間さんのストイックさのおかげでもあるのかもしれない。

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DIYでリノベーションした自宅のキッチン(本間さん提供)

本間さんが語った夢は、田舎の悪い部分もうまく活用した「若者が住む村」を作ること。
 人との関わりが濃いからこそ感じるうっとうしさ。田舎の悪い部分として切り取られることも多いけれど、でもこれを含めての田舎の良さ。そんな田舎をリアルで感じてほしい。
 そう話していた。家を作ることやカフェをつくることも夢だと話す。

 ー本間さんのまだまだ続く好きを追求し続ける暮らしはこれからも目が離せません!

取材後記

 「自分がしたいことを追究すれば人は必ずついてくる」
 大学2年生のわたしは、この本間さんの言葉を聞いて、自分が全力になったときにそばにいてくれた人たちがいたことを思い出した。
 大学生になってから「できること」や「すべきこと」に焦点を当てることが多くなり、いつのまにか「好き」も「好きに対する熱量」も見失っていることも増えた。今回のインタビューで自分の「好き」を誰かと追いかける心地よさを思い出せた気がした。
 以上、本間さんの生き方が眩しいくらいに輝いていて、一気にファンになった私でした!自然豊かでどこか懐かしい雰囲気を感じられる大山町も大好きな場所になりました(笑)

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気持ち良い風の吹く野外で取材