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移住者インタビュー

東郷湖の風景に魅せられて移住 毎日の足湯に、海や山も満喫

東郷湖の風景と温泉に魅せられて

「湯梨浜町は、どこにいても美しい風景が目に入るし、空気は澄んでいるし、水もおいしい」
「東郷湖に山並みが映って、きれいでしょう。公園も多いし、足湯もたくさんあるんですよ」
 こう湯梨浜町のよさを話してくれるのは、2019年3月に移住した佐相(さそう)泰介(たいすけ)さん(37歳)と亜友(あゆ)美(み)さん(31歳)だ。
 泰介さんは大阪府出身で、以前は福祉の仕事や営業職などに就いていた。亜友美さんは、兵庫県出身で、保育士として働く。結婚して大阪で暮らしていた佐相さん夫妻だが、自然やスポーツが好きなことから田舎での暮らしを考えはじめた。
「私が森のようちえんに憧れていたので、鳥取県がいいなと。あと鳥取県なら2人の実家から遠くないので」(亜友美さん)
 まずは大阪で行われた移住相談会に参加、さらに18年の移住体験ツアーにも参加し、倉吉市や湯梨浜町を見学した。
「先輩移住者さんが始めた『樋口農園』でつくられているバジルソースがおいしかった。ツアー中に食べた野菜も鶏肉もうま味が豊か。食べることが好きなので、食べ物がおいしいところがいいなと」(泰介さん)
 その後、2人で湯梨浜町を再訪し、お試し住宅で暮らしながらじっくりと見てまわった。
「ほどよく田舎で、ほどよく町なのがちょうどよく、直売所や病院も近くで、生活しやすそうだと思いました」(亜友美さん)

 

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東郷湖畔にあるめぐみのゆ公園で、温泉卵をつくって仲よく食べる佐相さん夫妻。

 

ゆで卵(看板).JPG

 

めぐみのゆ公園では温泉卵がつくれる(卵は持参)。ほかに足湯や温泉スタンドもある。

 

2人で満喫.JPG

 

散策したり、食べ歩きしたりと湯梨浜町を満喫している。さらに亜友美さんは、湯梨浜町の今後を考える「ゆりはま創生総合戦略会議」にも公募で参加。

 

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中国庭園「燕趙園(えんちょうえん)」の前をサイクリング。観光施設などの数カ所でレンタサイクルを貸し出している(1台300円)。

 

 

毎日、足湯に浸かり海や川も満喫

 湯梨浜町への移住を決意した佐相さん夫妻。家は町内の賃貸住宅を借りることができた。
「県外からの移住者には、町から1年間、月1万円の家賃補助が出て助かっています」(亜友美さん)
 泰介さんの仕事は、鳥取県立倉吉ハローワークで紹介してもらい、テレビケーブル工事を行う会社に決まった。
「屋外での仕事なので、最初はきつくて大変でしたが、やっと慣れてきました」(泰介さん)
 会社の先輩に、おいしい店に連れて行ってもらったり、米やスイカ、野菜をもらったりすることも多いそう。
 車の運転に慣れていない亜友美さんは、ペーパードライバー講習を受けた。昨年は家の近くのこども園でパートとして働いていたが、現在は「森のようちえん」で勤務している。
 冷え性の亜友美さんは、毎日、仕事帰りにあちこちの足湯に入ったり、温泉施設でアクアビクスにもチャレンジ。また夏は2人でハワイ海水浴場や鳥取市内の山王(さんのう)谷(だに)キャンプ場へ出かけたり、水郷祭の湖上花火大会を見たりと、湯梨浜町を満喫。冬は、お互いの趣味であるスノボやショートスキーができると心を躍らせている。
「釣った魚を新鮮なその日に食べることができたので、今度はイカ釣りをしてみたい。雪山でスノーシューにも挑戦してみたいですね」(泰介さん)
 将来、自分たちで森のようちえんを開園したいと話す亜友美さん。そのときには、大学で野外体験活動を学んでいた泰介さんも一緒に携わりたいという。縁もゆかりもない湯梨浜町へ移住した佐相さん夫妻だが、大好きになったこの地で夢が膨らむ。

 

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はわい温泉にある足湯「福禄寿の湯」。「毎日、足湯に入れるなんて贅沢ですよね。私は乾燥肌で冷え性なのですが、よくなってきました」と亜友美さん。

 

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佐相さん夫妻の移住のきっかけとなった東郷湖の風景。四ツ手網(よつであみ)は、エビやワカサギを獲る仕掛けで、現在は湖のシンボルとなっている。

 

 

●information● 鳥取県湯梨浜町
鳥取県のほぼ真ん中に位置し、風光明媚な東郷湖、その湖畔にあるはわい温泉と東郷温泉、二十世紀梨が有名。「生涯活躍のまち」構想のもと、分譲住宅や商業・福祉施設を建設予定で、多世代が安心して暮らせるまちを目指す。
<問合せ先>湯梨浜町企画課 TEL 0858-35-5311

宝島社発行「田舎暮らしの本2020年3月号」掲載