<山田航平さんのプロフィール>
20代(※取材当時)福岡県出身
長崎の大学を卒業後、不動産会社勤務を経て米子市役所に転職
奥様の実家が鳥取県内にあるため、米子市に移住
現在は米子市役所こども施設課で公立保育園の整備や運営に携わる
趣味は自転車での通勤と休日のサイクリング
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Q.移住された理由、きっかけを教えてください
A.私が鳥取に移住したきっかけは、やはり結婚というのが大きいかと思います。
広島で不動産会社の営業を5年ほどしていたのですが、結婚することになり、妻の実家が鳥取県米子市近くの南部町にあるため、生活拠点を鳥取に移すことを考えるようになりました。
それまでは西日本の各地を転々としており、最初は福岡県久留米市の田舎のほうで生まれ育ち、高校卒業後は長崎の大学に進学、そこで4年間過ごしていました。
大学卒業後に不動産会社に就職してからは、広島県福山市を中心に転勤生活を送っていましたが、結婚を機に、より落ち着いた生活を送りたいと考え、妻の実家のある鳥取への移住を決めました。ちょうどそのタイミングで米子市役所で採用の募集があり、「地域に根ざした仕事ができる」という点にも惹かれて応募しました。
民間企業での営業職を続けることにも迷いがあり、転職を考えていた時期でもあったので、この機会に地元に近い環境が広がるこの場所で新たなキャリアを築こうと思いました。
Q.普段どんな生活を送っていますか
A.現在の生活はとても充実していますね。
米子市役所で働きながら、平日は基本的に市役所の業務をこなし、週末や休日は妻と一緒に鳥取県内の色々な場所を探索することが多いです。
鳥取に来てから、通勤手段として自転車を使うようになりました。広島にいた頃はずっと車通勤だったのですが、米子は自然が豊かで、自転車で町を回るのが心地よく、少し遠回りして風景を楽しむこともあります。最近はそれもあってサイクリングが趣味になり、天気の良い日は米子市内をぐるぐると走り回っています。鳥取に来てから、自然と身近な接触が増え、日常生活がより充実していると感じます。
休日には、少し遠出して近隣の観光地に出かけることが多いですかね。まだ全てを訪れたわけではありませんが、鳥取市や出雲、松江方面にも足を運んでいます。
Q.米子市役所へ入庁するに至った経緯を教えてください
「公務員のお仕事って気になるけど意外と分からない…」状況下、気になることも答えてくださりました!
A.米子市役所に入庁したのは、結婚をきっかけに新しい生活を始めるためでした。
先ほどお話した通り、もともとは不動産会社で営業職をしていたのですが、5年間の営業生活を経て、そろそろ新しいキャリアを考えたいと思っていた時期でもありました。
不動産業界の営業職は会社の都合で各地に転勤がありましたが、将来的には地域に根ざした仕事をしたいと考えていた部分もあります。
米子市役所に応募した理由は、妻の実家が近くにあることに加え、地域の人々に直接関わる仕事ができる点に魅力を感じたからです。市役所の仕事は、多くの住民に影響を与えるものですし、公共サービスを提供するという使命感が強いと感じています。
以前の仕事では、民間企業として利益を追求することが重視されていましたが、どうもその点に関して僕は向いていないかったらしく。今は利益追求ではなく、住民のために働けることが非常にやりがいになっています。
Q.どんなお仕事をされていますか?
A.現在、米子市役所のこども施設課で働いています。
私の担当は、米子市内にある公立保育園の運営や整備に関わる事務作業です。具体的には、保育園の建物のメンテナンスや改善計画の立案、保護者からの問い合わせ対応など、園児たちが安全に過ごせる環境を整えるための仕事をしています。
公立保育園は、築年数が経過している施設も多く、老朽化した建物の改修や新しい設備の導入が必要な場面もあります。そういった時は、工事の手配や予算管理を行い、スムーズに進行するようサポートします。
また、現場に出て、実際に保育園のスタッフや園児と接する機会もあります。保育園の整備は単なる建物の管理ではなく、地域の子どもたちが健やかに成長できる環境作りに貢献できるので、とてもやりがいを感じています。
Q.今まで住まわれてきた場所と比べて、鳥取の住み心地はいかがですか?
民間→行政転職というキャリアを歩まれており、
時に真剣に、時に楽しくお話くださりました!
A.鳥取は本当に住みやすい場所だと感じています。
もともと私は福岡県の久留米市で生まれ育ちましたが、その後、長崎や広島など、様々な都市で生活してきました。長崎や広島もそれなりに便利な都市でしたが、鳥取は自然の豊かさと都市のバランスが非常に良いと感じます。
米子市内はお店が揃っていて、生活に必要なものはほとんど揃いますし、少し車を走らせれば、すぐに海や山に出られる環境が魅力的です。
特に驚いたのは、鳥取に来て初めて経験した冬の大雪です。広島や福岡ではあまり雪が降ることがなかったので、積雪を初めて見た時は驚きましたが、それも今では鳥取の一部として楽しんでいます。
また、鳥取に来てからは、自然の中の生活をより一層楽しむことができ、日常の中で心地よさを感じています。
Q.鳥取の好きなところ、いいところを教えてください
A.鳥取で分かりやすく好きなところは、やはり自然の豊かさです。
少し車を走らせるとすぐに大山や日本海が見えてきて、山と海の両方を楽しめる場所が多いのが魅力です。
特に大山の風景は季節ごとに変わり、秋には紅葉、冬には雪景色と、何度訪れても飽きることがありません。休日には妻と一緒に大山の麓でソフトクリームを食べたり、ドライブをしたりしてリフレッシュしています。
また、鳥取は食べ物もとても美味しいです。冬になるとカニが有名で、年末に友人が遊びに来た際には、一緒にカニ料理を堪能しました。生のカニ刺しを初めて食べたのですが、その美味しさに感動しました。鳥取の海の幸は本当に新鮮で、地元の食材を使った料理も豊富です。
そして、鳥取について強く伝えたいなと思うのは「都会の人が想像するよりも、全然普通に住める場所」ということです。
多くの人が鳥取を「すごく田舎」だと思いがちですが、実際に住んでみると、生活に必要なものは全て揃っています。コンビニやスーパー、飲食店も充実していて、日常生活で困ることはほとんどありません。
それに加え、少し車を出せばすぐに自然が広がり、都会では味わえないリラックスした生活を送れる点が鳥取の大きな魅力だと思います。
鳥取は、自然の美しさと都市の利便性が共存している、とてもバランスの取れた場所だと感じています。実際、都会での生活しか経験していない友人たちも、鳥取に遊びに来た時にはその住みやすさに驚いていました。
鳥取は、想像以上に生活のしやすい場所ですし、自然を満喫しながら日々の生活を楽しむことができる素晴らしい環境が整っています。
久々の大学生との交流だったそうですが、終始にこやかに、楽しく真面目にユーモラスに、インタビューにお答えくださりました!
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<山田さんに教えてもらった、おすすめのとっとりのやわらかいインフラを体験してみた!>
美味しいコーヒー(カフェ)
●珈琲舎en
米子駅から徒歩10分程、鳥取県米子市法勝寺町にある、蔵を改築して作られた隠れ家のようなカフェ。1Fはカウンター、2Fはゆったり過ごせるお座敷スペース。歴史を感じる落ち着く空間に加えて、竹炭焙煎珈琲をはじめとした数々の珈琲はどれも本格的。美味しいスイーツたちと相性〇
最高のパン
・石窯パン工房 森のくまさん
森のくまさんは、山陰両県で3店舗構えられている石窯ベーカリーで、今回は
<山田さんに教えてもらった、おすすめのとっとりのやわらかいインフラを体験してみた!>
・豊かな食 〜かにきち〜
かにきちは、普段は日本海が誇る松葉ガニコースを食べられるお店。なんと昼間は800円で日替わり定食を楽しむことができる。お手頃価格ながら、食事はとってもボリューミー。鳥取県米子市錦町にあるので、米子市の職員さんなどが昼休憩に利用しているそう。店員さんがとても親切で気持ちがほっこりとした。
・豊かな自然 〜皆生温泉〜
皆生海浜公園は、鳥取県県内有数の温泉地、皆生温泉近くに位置する一押し足湯スポット。公園は弓ヶ浜と繋がっており、「潮風の足湯」にひとたび足をつければ、日本海を一面に望むことができる。
取材した感想
中学時代から鳥取に住んでいますが、今回の取材を通して鳥取の良さに気づきました!
今回取材させていただいた山田航平さんは、福岡県出身ながら現在は鳥取県米子市役所で働く“都会人風”の公務員。
とはいえ、「田舎は何もない」と言われがちな鳥取にすっかり馴染み、むしろその「普通に住める快適さ」にしっかりと根を下ろしている姿が印象的でした。
米子市役所の仕事についても、地元の保育園の整備を担当しつつ、休日は自転車で米子の町をゆったりと散策。まるで鳥取に住むことが“当たり前”であるかのように語る山田さんの姿は、取材者に「鳥取って、実は住むには最高じゃないか?」と思わせるほど。
取材中も山田さんの笑顔からは、「鳥取のゆるやかな生活が、こんなに楽しいんだよ」と語りかけるかのような余裕が感じられ、こちらもついついのんびりとした気分になりました。
もし私が社会人になったら・・・
「こんな風に生活してみるのもアリかも」
鳥取県で暮らすなんて、少し前の私なら「それはないかな」と思っていました。でも、今回の取材で山田さんに会って、「鳥取での生活、意外とイケるかも?」と感じました。
何といっても「普通に住める」んですよ。都会で生活するのと大差ない…いや、むしろ便利かも?コンビニやスーパーはもちろんあるし、病院や保育園だって近くにある。
そして何よりも、鳥取にはあの「ギュウギュウ詰めじゃない感じ」がある。都会では考えられないほどの自然の広がりと、ゆったりした時間が流れているんです。
私がもし鳥取で暮らすなら、朝はコーヒー片手に自転車で通勤、週末は友人と地元のパン屋で焼きたてのパンを頬張り、その後は海を見にドライブ。
自分のペースで「好きな時に自然を楽しみ、好きな時に美味しいものを食べる」
そんな暮らしができる鳥取ライフ、やっぱりアリですね。