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移住者インタビュー

同世代の仲間-「異郷の地、鳥取で子育てに励む女性」

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<森下莉奈さんのプロフィール>

 

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20代(※取材当時) 埼玉県出身

鳥取県内で元看護士をしており、

現在は一児の母で主婦業に勤しんでいる

 

Q.移住された理由、きっかけを教えてください

 

A.夫との出会いがきっかけですね。

大学の頃まで遡るんですけど、彼とはその頃からお付き合いをしていて。同じ大学ではあるんですけど、彼の学部が少し特殊で。学費が無償な代わりに、卒業後は9年間決められたところで働くというのが決まっていたんです。なので、就職と同時に鳥取に来て、私も看護師として働き始めました。

 

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移住当初を振り返る森下さん

 

Q.ずっと関東に住んでいらっしゃったと思うのですが、住み慣れていない鳥取に来るのは不安ではなかったですか?

-正直、私は住むところにあまりこだわりがなくて。鳥取に来る前は、漠然と関東に住むのかなとは考えていたんですけど、どこでもいいかとも思っていました(笑)。

 

 

 

Q.普段どんな生活を送っていますか?

 

A.住む場所に関しては、夫の転勤があって鳥取県内を転々としています。

最初の2年は鳥取市内で、その後倉吉に住んでたんですけど半年で人事異動があったので、また鳥取市内に戻ってきて。今年で移住5年目になります。

 

私個人としては、倉吉への移住をきっかけに仕事を辞めて、今は基本的に子供中心の生活を送っています。

 

夫の仕事が不規則なこともあって、私たちは家事と仕事を完全に分業しているので、主婦として日々過ごしています。最近は、子供が2歳になって体力がついてきたので、外で遊ばせることも増えてきました。そうしないと寝てくれないので(笑)。

 

Q.保育園などは利用されていますか

-今、保育園は、仕事をしている人が基本利用できるっていう風になっていて。ただ、7月から新しく始まった事業では、就労状況に関係なく数時間単位で保育園を使うことが出来るんです。私も実際に月に3回程度、歯医者に行きたい時などに利用しています。

 

来年からは、近くの幼稚園で就労状況が関係ない2歳子育て支援というのがあるので、それを利用しようかなと考えています。

 

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お子さんと一緒に楽しくインタビューに応じてくださる森下さん

 

 

Q.子育てをする上で鳥取に住んでいて良かったと思うところを教えてください

 

A.気軽に周りの人と繋がりやすくなった感覚はありますね。

子供が産まれて共通点が増えたことが関係しているかもしれないんですけど、外で遊んでいると、お年寄りの方が声をかけてくれることも多くて。

 

選択肢が多すぎないっていうのも良いところだと思います。これは人によってはデメリットになるかもしれないんですけど。私の学生時代は進学先の選択肢が多すぎて大変だったので、限られた中から選べる方が楽だなと。もし、何かしたいことがあるなら県外に行くだろうし、と思ってます。

 

あとは、一軒家を借りやすいところですね。前まではアパートに住んでいたんですけど、子供が生まれて足音とか声が響いちゃうのが気になって、今の家を借りることにしました。都心部だと、なかなか広い所は借りられないので、そこはすごく良いところだと思います。

 

Q.制度面で良かったことはありますか?

-医療面で言うと、今年から始まった子供の医療費無償化が本当に有難いですね。子供に持病があって定期的に通院していて、今までだったら1回あたり500円かかってたんですけど、それが無くなったのが本当に助かっています。

 

新生児訪問っていう制度もあって、子供が生まれてすぐ職員さんが来て、育てる状況とかを聞き取りしてくれて。初めての子育てで不安なことは、保育士さんもいらっしゃる子育て広場という所で色々お話を聞いてもらっていますね。

 

 

Q.意外と鳥取って住めるじゃん!(関東と変わらないな〜)と思うポイントを教えてください

 

A.普段、買い物に行くとしたらコンビニやスーパーもちゃんとあるし、近くに公園が沢山あって遊ぶところも充実してて、基本的に困ることはないですね。

イベントに行きたいとなると、都心部に行かないといけないとか、買い物は車が無いと不便っていうところではあるんですけど。いざとなれば、今時ネットで買い物をすることも出来ますし。都市部に住んでても結局スーパーで買い物するので、そこは全然変わらないですね。

 

あと、田舎だと地域活動に参加しないといけないっていうイメージがありますけど、実際そんなことはないですね。たまにチラシが入っているくらいで、基本的に自由参加って感じだと思います。普段は、ゴミの当番や近所の方と挨拶を交わす程度ですかね。

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にこやかにお話してくれた森下さん

 

Q.反対に鳥取に住んでいてちょっと大変かも…と思うことはありますか?

A.車がないとやっぱり不便ではありますね。

私は運転が苦手なので、電車やバスがもっと使えたら気軽に出かけられるのになと思います。ただ、子供を連れていくとなると騒いでしまうこともあるので、出かける時は車を使うことがほとんどです。周りも気にならないし、近くに車を止めることも出来るので。

 

気候に関しては、湿度が高くて雪が多いと感じますね。特に雪は、車に乗るなら絶対に降ろさないといけないので、車社会の鳥取ではすごく大変です。子供と遊べるという面では、楽しくはあるんですけどね。

 

あとこれは、鳥取というより移住したことに関してなんですけど、友達や両親に気軽に会えないのはやっぱり寂しいですね。出産後に1ヶ月里帰りをすることが出来たんですけど、その後が問題で。日中1人きりで子供の面倒を見ないといけなかったので、生まれてすぐの頃はやっぱり大変でした。ただ、義理の両親が鳥取に住んでいることもあって、色々協力してもらって。それは有難かったですね。

 

Q.義両親との距離が近いことが何か負担になったりはしませんでしたか?

-良い距離感でいてくれているので、特に不満はないですね。逆に、実の両親でも近すぎるとしんどかったと思うので、その点では鳥取に住んでいて良かったかもしれないです。ちょっと遠すぎるかもだけど(笑)。

 

 

Q.最後に、鳥取の好きなところ・いいところを教えてください

 

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最後は取材に同行させていただいたメンバー全員でパシャリ!

 

A.人が少ないので、混んでいないのが良いなと思うことは多いですね。

買い物に行くにしろ、公園に行くにしろ、都市部だと駐車するだけでも大変だったりしますけど、鳥取はそういうことが無くて。

あとはもう、とにかく食べ物が美味しいです。私は海が無い埼玉県出身なので、お魚の美味しさにびっくりして。お野菜や果物も美味しいし。

まだ子供が小さくてあまり連れて行けていないんですけど、自然で遊べるっていうのもすごく良いところだと思います。

 

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《森下さんに教えてもらった、おすすめのとっとりのやわらかいインフラを体験してみた!》

 

美味しいコーヒー(カフェ)

 

●TREES COFFEE COMPANY(ハートランドマミー店)

 

鳥取県鳥取市商栄町にあるTREES COFFEE COMPANYは子供連れでも気軽に入ることが出来るカフェ。店内はとても落ち着いた空間で広々としていて、ベビーカーを傍に置いている方がちらほら。

 

ランチとディナーにはパンバイキングが付いていて、甘いドーナツから塩味の効いたフォカッチャまで、様々な種類のパンが次々と追加される。どれも食べ放題とは思えないほど高いクオリティで、ついお腹がいっぱいになるまで食べてしまった。

 

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 ●TOTTORI COFFEE ROASTER

 

鳥取県鳥取市商栄町にあるTOTTORI COFFEE ROASTERは、カフェ利用はもちろん、コーヒー豆の持ち帰りのみも可能なお店。小さいお子さんがいて、カフェでゆっくりコーヒーを飲む余裕がない方でもお家で楽しめます。

 

カフェインレスコーヒーもあり、妊婦の方にもおすすめ。また、かわいいラテアートも描いてもらえるため、つい写真を撮りたくなってしまいます。

奥には半個室の席があり、落ち着いた時間を過ごすことができました。

 

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 ●Capri coffee beans

 

Capri coffee beansは、鳥取駅から1.5㎞ほど離れた場所にあるカフェ。こちらも、コーヒー豆の持ち帰りのみも可能なお店。落ち着いた雰囲気の店内に入ると、カウンターにコーヒー豆が並べられており、周りに書籍の置かれた席で香りの良いコーヒーをいただくことができます。

 

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《森下さんイチオシ!鳥取の豊かなインフラを体験してみた!》

 

●鳥取砂丘

鳥取と言えば鳥取砂丘を思い浮かべる人がほとんどだと思います。だけど、観光でよく行

くような昼間ではなく、夜に是非行ってみてほしい!心地よい波の音と、綺麗な星空を同時に楽しむことができて、一生ここにいたいとまで思ってしまいました。

 

また、鳥取砂丘ではウエディングフォトも撮れるそうで、きっと思い出深いものになるだろうと思います。

 

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 ★取材した感想★

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時に真面目に、時におもっきり、やわらかいインフラを満喫しました♪

 

 

 

今回私が取材させていただい森下さんは、いい意味で普通の人だと感じました。

 

移住した人って新しい事業をするとか、地域貢献だとか、何か人とは違う特別なことをしていたり、自分の意思を強く持って住んでいたりというイメージが強かったんです。でも、森下さんのお話を聞いて、実際に移住する方の中にはたまたま就職先がそこだったとか、伴侶の転勤についてきただけの人も沢山いるんじゃないかと思いました。

 

でも、移住者についての記事って、何か特別なことをしている人や、そこが良くて移住してきた人のものばかりで。だからこの森下さんについての記事は、自分の強い意志で移住したわけではなく、これまで過ごしてきた場所以外で暮らすことや、子育てをすることに対して不安があるという方にとって、安心できる材料になればいいなと思って書きました。

 

もし、私が社会人になったら…

「こんな風に鳥取で暮らしてみるのもアリかも」

 

今回この取材も含めて鳥取に2週間滞在し、沢山の良いところに気付きました。日本海は瀬戸内海と違って向こう側に何も無いから、水平線が見えてとても綺麗なこと。夜は星空がとても綺麗なこと。ご飯が安くて美味しいこと。どの場所も人が少なくて、ゆったり過ごせるということ。

 

だからもし鳥取で暮らすとしたら、沢山の緑を眺めながら出社し、夕方でも混んでいない道をゆったりと帰る。休みの日は、カフェに行きゆったりとコーヒーを飲み、海で夕日を眺めたい。夜になったら、一面の星空を堪能したい。

そんな、鳥取ならではの日々を過ごしたいです。