<ベイクショップ小僧ロップとは?>
オリジナルの絵本「小僧ロップのシフォンケーキ」をモチーフに、パンやお菓子、可愛らしい店舗を展開する北栄町にあるパン屋さん。絵本に出てくるオリジナルキャラクターをパンに表現しており、訪れる老若男女の心へワクワク・ドキドキをおいしさと共に提供されている。
*ベイクショップ小僧ロップの推しポイント*
①絵本をモチーフにした世界観
オリジナルのキャラクターがパンで表現されていて、見た目も名前も可愛くて食べるのが勿体無い!
②豊富なシフォンケーキ!
6種類ほどあるシフォンケーキ、それぞれ食べ応えアリ◎
ミルクティーや瀬戸内レモン(季節限定)、バナナ&豆乳、チョコマーブルなど全制覇したくなります!
③可愛らしいネーミング&ワクワク美味しい!
「かえるのぶんたくん」「ひこいちくんのしっぽ」「へびのつるおくん」
など豊かなネーミングセンスと世界観を堪能できる種類が豊富なパンたち!
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【ベイクショップ小僧ロップで働く方にクエスチョン!】
店長 宮下到さん
<プロフィール>
福島県出身
奥様の実家がある鳥取県に移住し、
現在北栄町由良宿で、絵本をモチーフにしたベイクショップ小僧ロップを営んでいる
Q.移住された理由、きっかけを教えてください
A.妻と知り合ったのが東京の大学で、結婚をして、子供が生まれるタイミングで妻の実家がある鳥取県に移住しました。
移住時を振り替る宮下さん。
今回は奥様もご一緒にインタビューを受けてくださりました!
Q.普段どんな生活を送っていますか
A.朝起きて、ここから20分の家から店に来て、そこからひたすらパンを作ったりしています。
途中休憩して、朝5時くらいから20時くらいまでお店にいますね。
Q.移住をされてからこのような生活をされているのですか
ー休みの日も基本的に子供とか家族と一緒にいます。
Q鳥取の好きなところ、いいところを教えてください
A.福島県で住んでいたところも都会ではなく田舎で、鳥取に引っ越してきたところとさほどかわらない場所なので、東京に12年くらいいましたけど、田舎に戻ってきたなという感覚が第一印象。
子供が生まれるタイミングで引越したって言ったんですけど、子供を育てるのに東京で育てるというイメージが持てなかったので、田舎で子育てしたいなというところで妻の実家の方に戻るという決断をしました。
いいところと言われると、田舎だということかなと思います。
Q.ご自身が都会ではないところで育ってきたからこそ、子育てするときも田舎で、と思われたのですか
A.そうでしょうね、きっと。はっきりそうだとは分からないけど。
東京で暮らす子供たちを見てて、小学生がランドセル背負って電車に乗って学校に行く風景に違和感があったんですよね、田舎ではないことなので。それはちょっと違うなと思っていたんでしょうね、自分が。
Q.どちらのご実家にというお話はありましたか
奥さん:あったね。あったけど、最初から鳥取かなって決めてた。私がこっちが良かった。
宮下さん:自分には兄がいたので、福島の実家は兄に任せられるとか、そういった家庭環境があったので。最終的には親の面倒を見ることも発生する問題だから、どっちかの実家にということは必然だったかなと思います。
子育ての環境について話す宮下さんと奥さん
Q.ベイクショップ小僧ロップ様を始められた背景、きっかけを教えてください。
A.自分の実家が自営業をしていまして、田舎によくある時計・宝石。眼鏡という小さいお店で、一枚隔てて家だったので、店と住居が一緒の家で育ちました。
両親がいつも店にいる環境で育っているので、自分の中で自営業という状況が通常の状態で、どこかに働きに出るのかイレギュラーな状態というイメージでした。
働こうとなったときに、お店を持ちたいというのがどうしても最初にあって。お店を持つときに何かを作ることはしたいなと思っていて、漠然と食べ物がいいなと思っていて、食べ物で考えていくと、フレンチ、イタリアン、和食とかがあると思うんですけど、パンが一番速く手に職をつけられるのではないかというイメージを持っていたんですよね(笑)。
和食だと10年くらい修業して、道のりが長いイメージだった。パンは正直あんまり聞かないじゃないですか、パン屋さんがどれくらい修業するとか。パンが一番速いと思って、パン屋に入って修業を始めたんですよね。そしたら最終的にどうなったかというと、お店を始めるまでに15年。だから、そんな不純な感じでパン屋を始めてます。
Q.絵本をモチーフにしようと思ったタイミングはいつ頃ですか?
A.6年くらい東京で働いていたので、鳥取に来たらパン屋をすることは決めていたけど、資金的な問題もあって、場所も来たばっかりじゃあんまり分からなくて。
5,6年鳥取のパン屋で働いたときに、そろそろ自分のパン屋のこと考えなきゃと思ったんですけど。パンだけで勝負するとなるとフランスやドイツで修業してきた人が戻ってきて、本場の、質の高いパンを販売するならば、その看板を掲げてお客さんも納得するパンを出せるでしょうけど、自分はそうじゃないので、町場のパン屋で修業していたレベルなので。
そうなるとパンだけで勝負するのは危ない、なかなか厳しいというのがあった。自分が大学の時に演劇をしていて、物語を見るのも、演じるのも好きだったので、物語を作り出して、それと自分がやってきたパンをつなげれば面白いことができるんじゃないかなと思ってできたのが、「小僧ロップのシフォンケーキ」という物語。それをアピールして、なんとかお店を開くことができたって感じですね。
Q.物語はご自身が作られたのですか?
A.みみたろうというキャラクターだけ、大学のときに妻が考えたものなんですけど、それをとっかかりにして、物語をおこそうと思って、話は考えて、絵は倉吉に住んでいるイラストレーターの方にお願いして書いてもらった感じです。
可愛らしいみみたろう。店内にある絵本を読んでからパンをいただくと
より世界観を味わえます。
Q.パンや焼き菓子のこだわりポイント(イチオシ商品)を教えてください。
A.絵本に出てくるキャラクターをパンに表現しているのが並んでいて、子供たちが来たときに、「このキャラクターはこのパンだよ」と言うと喜んでくれるし、みんなウサギのパン屋さんとか言いながら来てくれたりするので、そういうところは良かったかな。
パンの経験は積んできていたので、カレーパンをスパイスから調合したカレーを仕込んでパンにしたり、シフォンケーキも6種類くらい作ったりとか、その辺は売りですかね。人気がありますね。
シフォンケーキは、働いていた東京のパン屋でも作っていて、それがすごく美味しかったんですよね。それをなんとか再現したいなと思って。材料もシンプルで、余計なものを入れなくてもできるから子供でも食べやすいとかもあったりして、それでシフォンケーキを作るようにしようかなと思いました。
豊富な種類なパンで、なかなか出会えないパンも!ぜひ、ご自身で堪能してみてください♪
Q.子供たちにという言葉がありましたが、子育てをする中で子供たちにパンを食べてほしいという気持ちがあったのでしょうか。
A.基本的に喜んでもらいたい、ワクワクしたりドキドキしたりしてもらいたいというのが結構強くて。だからお店に来た時に、絵本に出てくるへびのつるおくんがそのパンだよって言ったときに、「え!」って。
その「え!」っていう心の動くものを提供したいというのがすごくあった。子供たちにそういうワクワクとか楽しんでもらえる店がいいかなと思ったので、お子様向けの感じにはしちゃいましたけど、結果的には子供だけが来るわけでもなく、近所のおばさんとかも普通に来てくれますね。
お店のこだわりについて話す宮下さん
Q.ベイクショップ小僧ロップ様(コンセプトやお店自体)のこだわりポイント、ベイクショップ小僧ロップ様への思いを教えてください。
A.1人の心がワクワクしたりドキドキしたりを提供できる店にしたいなというのが一番強いですかね。そのための絵本だったりするので。
Q.ご自身がワクワク、ドキドキするようなお店に出会われたことはありますか。
A.結婚式を挙げたレストランですね。
庭から登場するとか、1人ずつ炊き立てのお米を提供してくれるとか、わたしたちのリクエストに細かく答えてくださって、わくわくとドキドキが止まらなかった。
自分たちのプロデュースした世界が形になっていき、ゲストのみなさんに喜んでもらえることがうれしくて。
元々、演劇をやっていたのも影響しているんでしょうけど、物語とかを見るのも好きなので、面白い映画とか楽しい映画とかを見て、心が揺れ動くときもあるじゃないですか。感動とかそういうものを映画とかじゃなく、現実の世界で、たまたま街なかにあるパン屋さんで、そういう表現ができたらいいなって自分で作ったお店ですね。
優しく、丁寧に教えてくださった宮下ご夫妻。ありがとうございました!
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<宮下さんに教えてもらった、おすすめのとっとりのやわらかいインフラを体験してみた!>
美味しいコーヒー(カフェ)
●喫茶ニコ
鳥取県西伯郡大山町にある下市駅の中にある喫茶店。店内にある大きな窓からは下市駅を眺めることができ、汽車に乗っているような景色を楽しめます。
オムライスやカレー、ホットサンドなどを食べることができます。
オムライスはふわトロたまごとデミグラスソースがベストマッチ!らっきょうのようなさっぱりドレッシングのサラダも美味しかったです。
最高のパン
●よしぱん
鳥取県西伯郡大山町東坪にある、たくさんの方々に愛されるパン屋さん。和風な外装に落ち着くおしゃれな空間。昨年夏にお伺いした際は、パンの販売・ランチ営業もされているとのことですが、改装されるとのこと。営業日についてはインスタをチェックください!
<宮下さんイチオシ!鳥取の豊かなインフラを体験してみた!>
●豊かな自然 〜大山〜
鳥取県の西部にある標高1709mを誇る山で中国地方最高峰の名峰。夏は登山、冬はスキーとどの季節でも楽しむことができます。そびえ立つ大山はとても迫力があって圧倒されました。青々とした山肌と青い空に映えてとてもきれいでした。
・豊かな食 〜梶谷ファームのお酒〜
Patata Dolce Beerは、さつまいもの香りがしっかりしており、いも焼酎のような味わいでありながら、癖がなく飲みやすかったです。Milk Beerは、ビール独特の苦味がなく、飲みやすかったです。飲みやすかったので、ビールが苦手な人にもおすすめしたい。
取材した感想
普段から鳥取県内の大学に通うさくやちゃん。この夏を通して、鳥取をディープに知ることができました◎(写真左)
「ワクワク、ドキドキのような心が揺れ動くようなものを現実で表現したい」という言葉が印象的だった。パンを食べてもらうだけでも、お客さんの心を動かすことはできるが、物語とパンを組み合わせ、そこから様々な発見があることで、よりお客さんの心が動く体験を提供できるのだと感じた。
宮下さんは、ワクワク、ドキドキするようなお店に出会ったことはないとおっしゃっていたが、このようなお店を作ることができるのは、演劇や映画で感じた気持ちの変化を感じ取り、心の中で大切に保管されていたからだと思った。