秋田県出身。京都府の大学を卒業後、神奈川県でSEとして働く。2011年3月の東日本大震災を機に生き方を見つめ直し、同年10月に妻と2人で長野県に移住。インターネットでアパレル系の輸入販売を始める。長男が誕生し、より安心して子育てできる環境を求めて2016年8月に若桜町に移住。次男も誕生し、家族4人で暮らしている。
川で遊んだり、虫取りしたり、山を探検したり。家族みんなで自然を満喫しています。長男は図鑑で虫を調べてノートに書いたりしていて、自然から学ぶ方法を身に付けている姿に、「ここに来てよかったな」と実感しています。集落の皆さんも子どもたちのことを気遣ってくださり、とてもありがたいです。これからも、山や海など鳥取の自然の中で、子どもたちといろいろな体験をしていきたいです。
移住後はしばらく輸入販売の仕事を自宅でしていましたが、輸入販売は自分が「やりたい仕事」というよりも、自宅で「できる仕事」を探した結果、始めたものでした。若桜町で暮らし始めて、地元の資源を生かしながら地域との関わりが持てる仕事をしたいと思い、地元で捕獲された鹿肉や若桜町のブランド豚を使ったカレーのお店を2019年4月にオープンしました。
鹿肉の旨味を逃さないようにやわらかくする調理法を試行錯誤してオリジナルのカレーに仕上げました。お客様に「おいしい」と言ってもらえることが何より嬉しいです。これからも研究を重ねてよりおいしいカレーを作り、いずれはネットショップをスタートさせ、多くの方に若桜町の鹿肉カレーを楽しんでもらいたいと考えています。若桜の鹿肉のブランディングに少しでも寄与できたらと思っています。
温泉が好きで、家族で県内の温泉地を巡ったり、鳥取県に隣接した兵庫県の温泉地などいろいろな温泉に日帰りで出かけています。また若桜町は大自然に囲まれた場所なので、日頃から川辺に出かけたり、森で虫取りをしたりと気軽に自然の中で遊べます。新型コロナウイルス感染拡大に対しても密にならずにストレスなく過ごすことが出来ました。春の山菜採りも楽しみで、コゴミやワラビ、タラの芽を採って季節の料理を楽しんでいます。
子どもたちとチョウやトンボなどの虫取りができるのは楽しいですが、家の中に大きなムカデが出るのはいつまで経っても慣れません。カメムシもたくさん出るので、地元の方に教えてもらった虫対策をとるようにしています。中に入れた虫が出てこないように工夫したペットボトルのホルダーが大活躍!ムカデがよく出るシーズンには、枕元に火ばさみとホルダーをいつも置いておいて、出たらすぐに駆除できるようにスタンバイしています。
獣肉解体処理施設「わかさ29(にく)工房」で処理された鹿肉を使ったジビエカレーの店です。「わかさ29工房」は鳥取県HACCP(ハサップ)適合施設認定・国産ジビエ認証施設であり、徹底した衛生管理で丁寧に処理された高品質な鹿肉の味は、全国の料理店から厚い信頼を寄せられています。そんなおいしい鹿肉を地元の若桜町で気軽に味わえるお店です。
赤身で脂身の少ない鹿のスネ肉を使った「鹿スネ肉カレー」は、濃厚な旨味が感じられる豊かな深みのあるカレー。他にも、若桜町のブランド「吉川豚」を使った「吉川豚カレー」、青唐辛子を基調として、ココナッツと多種のハーブや、香辛料を使った「グリーンカレー」も味わえます。
私の場合、お店を開きたいと思った時に地元に相談できる方がいてくれたのがとても助かりました。開業資金のことを考えると、インターネットを使った仕事など、移住前から住む場所に関係なくできる仕事を始めておくのも、一つの手だと思います。